高齢者に延命処置が行われがちな理由

では、なぜ高齢者に対する延命処置が行われるのでしょうか。状況によっても異なりますが、多くの場合は本人の意思が確認できない状況で、ご家族が希望したときに行われます。典型的には次のような流れです。

施設に入所中の高齢者が、誤嚥性肺炎を起こして入院します。肺炎自体は抗菌薬投与で治ったものの、食事が十分にとれなくなります。誤嚥しにくいようトロミを付けるなど食事の形態を工夫したり、飲み込みの訓練(嚥下リハビリテーション)を行ったりしますが、思わしくありません。このままでは亡くなってしまう状況です。

こうした場合の選択肢はいろいろありますが、大きく分けると、胃ろうなどによって十分な栄養を入れるか、お看取りするかの二択です。ご本人の意思が確認できなければご家族が決めることになりますが、「考えたこともなかった。他の家族とも相談しないと決められない」と迷われます。