2005年、「ベンチャー起業家養成基礎講座」を受講し、ビジネスプランコンテストで優勝する。

【田原】無料でどうやって利益を出すのですか。

【村上】最初は、アルバイトの逆求人を考えました。まずアルバイトを探している人が自分の希望を掲載して、それに対して企業が「うちで働きませんか」とオファーを出し、そのオファーに対してお金を取る仕組みです。

【田原】高校生でよくそんな発想ができましたね。

【村上】実際に会社を始めたのは大学1年からです。早稲田大学の「ベンチャー起業家養成基礎講座」という授業で、最後に行われるビジネスプランコンテストに優勝すると、オフィスを1年間タダで使わせてもらえます。そこでアルバイト逆求人の仕組みをプレゼンし、40組の中で1位になりました。

【田原】それで会社を立ち上げたの?

2006年、リブセンス設立。コンテスト優勝で獲得した大学施設の一角のオフィスで、資本金300万円をもとに事業を始める。

【村上】まずは大和総研の企業リサーチチームで1カ月、インターンをしました。その間にいろんな社長さんに説明したのですが、わかりづらいというアドバイスをもらったので、求人広告を無料で載せて、アルバイトを探している人から応募があるたびにお金をもらう仕組みに変更。2006年2月に、仲間4人で創業しました。

【田原】やってみて、どうでした?

【村上】新しい仕組みも反応が悪くて、10月には、応募ではなく採用が決まった後にお金をもらう成功報酬型に変更しました。成功報酬型にしたら、お客さんから「本当にそれでいいの?」と聞かれるくらいに反応があって。いままでお客さんのところに説明に行っても5件に1件くらいしか掲載させてもらえなかったのですが、採用ごとの報酬にしたらほぼ100%、掲載させてもらえるようになりました。