【田原】お客さんはどうやって探したのですか?
【村上】ひたすら電話です。『会社四季報』とか、いろいろな情報を見ながら、かたっぱしから電話していました。
【田原】企業だけじゃなく、バイトしたい人たちも集めないと成り立たないですよね。最初は誰も「ジョブセンス」というサイトを知らなかったと思うけど、そこはどうしたの?
【村上】アルバイトが決まると最大2万円のお祝い金がもらえる制度をつくりました。インパクトがあったようで、口コミで徐々に広がりました。
【田原】なるほど。軌道に乗り始めた後、学校はどうしたんですか。仕事がうまくいってるのなら、わざわざ卒業する必要もないですよね。
【村上】いや、そこは会社をつくるときに、親と「大学だけは卒業する」と約束してしまったので。ぶっちゃけますと、テスト前にしっかり勉強すれば卒業は難しくないんです。出席を取らない先生の情報をまわりの先輩たちに教えてもらって。試験だけ受けて。卒業に必要な単位は、大学4年の前期に全部取り終えちゃいました。
【田原】上場は卒業して何年目ですか。
【村上】卒業した2年半後なので、11年ですね。そのときは従業員が40人くらいで、売り上げが約11億円、利益が約5億円でした。
【田原】それで上場できるわけ?
【村上】はい。利益が5億円出ていたので、無事に上場できました。
【田原】いま「ジョブセンス」と同じように成功報酬でネット求人をやっている会社は、どれくらいあるのですか。
【村上】08年ぐらいから同じモデルでやる会社が現れ始めて、多いときは100社くらいありました。