プロジェクトをゴールに向かって進めていくうえで、トラブルはつきもの。何が起きても立て直せる開発体制が求められます。そのために最も重要なファクターが「バッファ」と「デッドライン」を使いこなすこと。この2つをどう設定し運用すれば、最良の成果を得られるのか。プロジェクトマネジメントの核心をお伝えします。

プロジェクト管理の手法…WBS、ガントチャート、かんばん方式、付箋

最終ゴールから逆算して、プロジェクト全体を小さなタスクに分解する。ここまで繰り返しお話ししてきた、システム開発でよく利用されるこのプロジェクト管理の手法は、WBS(Work Breakdown Structure作業分解構成図)と呼ばれます。

WBSの肝は、タスクの“分解度”です。街中で目的地にたどり着くためには、ちょうどいい縮尺の地図が必要ですよね。縮尺が大きすぎても小さすぎても、道に迷ってしまいます。システム開発も同じで、プロジェクトを適切なタスクに区切れるかどうかが進行のスムーズさを左右します。

(構成=奥地維也 図版作成=大橋昭一 撮影=石橋素幸)