文系人間にとってハードルが高い、エンジニアやプログラマーへの「仕事の頼み方」。どのような言い方をすれば気持ちよく受けてくれるのか――。Progate COOの宮林卓也氏は「エンジニアが冷淡な性格に見えるのは、厳格な定義を求めているから。コミュニケーションのアプローチが、文系とは異なる」と説く。学びのサイト「プレジデントオンラインアカデミー」の好評連載より、第1話をお届けします――。

※本稿は、プレジデントオンラインアカデミーの連載『システムやWeb、アプリの開発において絶対知っておくべきこと 文系管理職のための《対エンジニア&プログラマー》会話マニュアル20』の第1話を再編集したものです。

怒っているサラリーマンがコンピュータの前で叫ぶ
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文系管理職がプログラミングを学ばなければいけない理由

私は昔、ITエンジニアの人材派遣会社で営業マンをしていました。派遣先候補を打診されたエンジニアの方々が必ずと言っていいほど知りたがるのは、「その会社のマネジメント層はエンジニアリングを理解しているか」「コードへの理解がある会社か」という点でした。ITエンジニアの人たちには、エンジニアやエンジニアリングに対する知識がない人たちと一緒に働くとコミュニケーションコストが高くなり、自分のパフォーマンスが落ちるという認識があるのです。

このエピソードは、文系管理職がプログラミングについて学ぶ重要性をよく示していると思います。管理職であるあなたが、エンジニアという職種の特性を最低限理解し、コンピュータやシステム開発について基礎的な知識を身につければ、優秀なエンジニアを呼び寄せ、彼らのパフォーマンスを上げて、チームで高い成果を出せるようになるのです。

そこで、この連載では、エンジニアとのコミュニケーションを円滑に行うために必要な知識や作法を皆様にお届けします。この第1話では、そもそもエンジニアの人たちとコミュニケーションをするうえで押さえておくべき、エンジニアによくみられるこだわりポイントを紹介していきます。