適切なポジティブ思考を持つにはどうすればいいか。禅僧の枡野俊明さんは「ポジティブな生き方をして、たとえ挫折しても、悔やむ必要はない。大切なのは、心を『後悔』から『検証』へ振り向けることだ」という――。
※本稿は、枡野俊明『「し過ぎない」練習』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
ポジティブにとらえて取り組むことは禅の教えにかなっている
私は「ポジティブ思考」をテーマにした本を何冊か上梓しています。
ポジティブに生きることのメリットはたくさんあります。
ポジティブに生きることは第一に、自身の幸福度を高めます。
「できる」と信じることで行動力が増し、目標達成の可能性が高まります。
たとえ困難な状況にあっても、ものごとをポジティブにとらえることで、ストレスを感じることが少なくなります。また、ポジティブな人は、周囲にもポジティブ感をもたらして人間関係が良好になり、手助けを得ることもできます。
何ごとにも前向きに、ポジティブにとらえて取り組むことは、禅の教えにかなっています。「禅即行動」は、ポジティブ思考の最高の教えです。
禅即行動とは、「あれこれ考えず、すぐに行動することが、今を大切に生きることである」という意味です。
禅即行動を実践するには、ある程度の開きなおりが必要です。
私自身、新たな挑戦をするときには、「どうにかなるさ」という気持ちで即行動に移します。たとえ失敗しても、後悔することはありません。かならず再チャレンジのチャンスはめぐってくるものです。