老眼になったらどうするべきか。医師の平松類さんは「最近では、スマートフォンを手元で長時間見ていて目の筋肉の緊張を無理に続けていることから、20代でも老眼と呼べる状態の人が多くなっている。老眼鏡には抵抗があるという人こそ注意が必要だ」という――。

※本稿は、平松類『それってホントに老化のせい?』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

ソファに横たわってスマートフォンを見る女性
写真=iStock.com/Satoshi-K
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近くのものが見えづらいと感じたら

近くのものが見えにくくなると、いよいよかと年齢を感じます。

また、朝は比較的見えやすいのだけれど、夕方になると急に見えにくくなって困るという人がいます。一日で年を取るわけでもないのに不思議な現象です。

目のピントを合わせるためには、物を見るためのレンズである「水晶体」の厚みを変化させる必要があります。水晶体の厚みは、毛様体筋という筋肉によって変化します。

具体的には、近くを見る時に、筋肉がギューッと縮むことで水晶体が厚くなります。すると手元にピントが合い、筋肉が緩んで伸びると水晶体は薄くなって、遠くが見えるようになるのです。

つまり、筋肉がちょうどよく働いてくれれば、いつでもピントが合うわけです。

朝は眠っていたことで目の筋肉の緊張が緩んでいるからピントが合いやすく、夜は筋肉が疲労しているのでピントが合わせにくくなる。だから、朝と夜では見え方が違ってくるのです。

水晶体の厚みの変化
イラストレーション=マツ

もちろん、朝と夕方の違いだけではなく、年齢を重ねると目の筋肉にも影響が及び、近くのものにピントを合わせるのが難しくなってくるのは事実です。しかし、この筋肉は20代から徐々に衰えてきています。