本音で話せれば、距離を取る必要もなくなる
それでも気まずさが消えないとしたら、正直に打ち明けてみましょう。
「実は私、ずっと気にしていることがあって……」と、あなたが抱えている罪の意識を告白してみてください。きっとこんなふうに返ってくるでしょう。
「いやいや、そんなの気にしなくて大丈夫だから」
罪悪感や負い目は、頭の中で勝手に育ってしまうことがあります。
ストレートに打ち明ければ、あなたの負い目が想像の産物にすぎないことがわかります。
ちなみに人間というのは、「ミスしたこと」よりも、「ミスをごまかそうとしたこと」に怒りを覚えるものです。あなたの誠実な告白を悪く思う人はまずいません。
そうやって本音で話せれば、距離を取る必要もなくなります。
「相対悪」を許し合える、いい関係のための一歩になるでしょう。
近くにいる他人の気持ちを自動的にコピーしてしまう
↓
意識して“as if”をオフにする
「向かいの席の同僚がよく上司から怒られていて、それを見ていると私までしんどくなります……」とある女性がこう言っていました。
怒っている上司自身がイライラしているのは当然として、怒られている同僚ももやもやしていることでしょう。
でも、その女性まで辛さを感じる必要はないはずです。
それでも辛くなってしまうのはなぜなのでしょうか?
決して「メンタルが弱いから」ではありません。
これは無意識の共感、「情動感染」と呼ばれる現象です。
情動感染とは、近くにいる他人の気持ちを自動的にコピーしてしまうこと。
グチを聞かされて憂うつになったり、子どもの笑顔を見て心が晴れたりするように、感情というのは、しょっちゅう伝染しているものなのです。
人間は社会的な動物であり、程度の差はあっても、誰もが他人の感情を読み取る能力を持っています。
他人の内面を想像する力が強い人ほど、自動的に感情を移し取ってしまうのです。