2~3カ月に1度、月間限定商品を展開

次に②の期間限定の新商品開発について説明します。

中澤一雄『ディズニーとマクドナルドに学んだ最強のマネジメント』(宝島社)

私たちは月見バーガー、ベーコンレタスバーガー、グラタンコロッケバーガー、てりたまバーガー、グリルビーフバーガー、かるびマック、クラブハウスマック、ベーコンフレッシュバーガー、レタス&ペッパーバーガー、トリプルマックなどなど、10種類以上の期間限定商品を開発し、2~3カ月に一度のペースで月間限定商品(バーガーオブザマンス)プロモーションを展開しました。

これらの中には30年経過した現在でもプロモーションが展開されているものもあり、私たち開発者にとっては実に嬉しい限りです。

月間限定商品は1カ月限定なので、一度食べてみておいしいと思ってもらえれば、自然と来店頻度が増え、来店客数も大幅に増えるため、売上の増加につながります。

5年間で約2000店舗増加

最後が③のサテライト戦略(PMO)です。PMOとはProfitable Market Optimizationと呼ばれる出店戦略です(図表2参照)。これは、立地の良い小型の駅前店や、ショッピングセンターにおけるフードコートなどのサテライト店の出店を進めることで、マーケットにおける売上と収益を最大化するビジネスモデルで、店舗数は1994年から1999年の5年間に約2000店舗増加しました。

これら3つの戦略によって日本マクドナルドはV字回復を果たします。業績は大きく上がり、1994年に2152億円だった売上は1999年には3944億円となりました。

売上はほぼ倍になり、経常利益は300億円超えとなったことで、どちらも過去最高を記録したのです。

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