「AD付き物件」とは?
「ネットでこの部屋を見たんですが、見積もりをメールかFAXで送ってください」と言えば対応してもらえます。対応してもらえなければ、その不動産会社は親切ではないと判断して利用をやめればいいだけです。
インターネットに出ているひとつの物件について、複数の不動産会社に同じ依頼をすれば相見積もりになります。そこで複数の会社が見積もりを出してくれたなら、おとり広告ではないとも判断できます。
賃貸物件のなかには特定の不動産会社が管理までを担当している「自社管理物件」もあります。数軒の不動産会社を回ってみて、ひとつの不動産会社にしか情報が出ていない物件があったとしたなら、自社管理物件の可能性が高いといえます。
自社管理物件では管理費などを不動産会社の側で取れるので、他の物件よりも優先して勧めてくることが多くなります。
「AD付き物件」というものもあります。AD付き物件で成約できた場合は、貸主側から不動産会社に対して「広告費」(業務委託報酬)として家賃1カ月分や2カ月分などが払われます(前者がAD1、後者がAD2)。そのためやはり優先して勧めてくるようになりがちです。
「自社管理物件はありますか?」は神質問
AD付き物件かどうかは、客側でもわかります。
「マイソク」と呼ばれる物件情報(不動産屋で常に提示される紙資料)の右下あたりにAD1、AD2(あるいはAD100、AD200)などと記載されているからです。インセンティブがある物件からまとめていきたいというのは当然の心理です。AD付き物件だから、というだけで問題を感じることはありませんが、そういう物件もあるのだということは頭に入れておいてもいいかもしれません。
部屋を探している側が好んでAD付き物件を求める理由はあまりありませんが、自社管理物件には、交渉や相談がしやすい、入居後の不安が減らせる、というメリットがあります。
「自社管理物件はありますか?」と聞けば、教えてくれるはずであり、これはある意味“神質問”だともいえます。
当たり前のように「ないですね」などと返してきたとしたなら、少々問題だからです。自社管理物件が多いのは、それだけ大家さんに信頼されているということ。
自社管理物件がないというのは、その逆だとみなせるからです。
実店舗の不動産屋に行く際には「路面店を選ぶのがいい」ともよく言われます。路面店とは、1階にあり、道路に面している店舗のことです。
大抵の駅前には、店の前に物件情報を貼りだしている年季の入った不動産屋があるものなので、そういうところを選ぶのがいいということです。