固定1%の住宅ローンの返済総額はいくらか?
私ごとで恐縮だが、6年前に家を購入した。一括払いはムリなので、35年のローンを組んだ。超低金利が続く現在、自宅購入を検討しているビジネスパーソンも多いことだろう。たとえば、いま家賃8万円の賃貸マンションに住んでいるとする。3000万円の新築マンションが月々8万円のローン(35年返済)で買えるとすれば、心が動かされるのではないか。
しかし、注意が必要だ。毎月の返済額は8万円でも、35年間払い続けたときの総額は金利分を含むと3000万円よりも多くなる。ところが案外、そうした点を気にしていない人が多いように感じる。そこで今回は、実際にいくらの負担になるのかを数学的に求める。
まず3000万円のマンションを、全額借り入れで購入するとしよう。金利は1%(固定)で、35年のローンを組む。返済方法は毎月の返済額が一定となる「元利均等返済」とする。
住宅ローンの支払総額の計算方法を説明する前に、用語の意味を確認しておこう。住宅ローンで金利と記載されている場合、これは「1年間の金利(年利)」を表している。