改良版「コンテナストック」

「この箱が空になったら、1箱買ってくる」などの方法であれば、ローリングストックも行いやすいのですが、缶詰などサイズが小さく、かつ多品目をそろえるような備蓄品については、「保管箱の中から、今欲しい種類の缶詰の中で、一番古いものを探す」ことが難しくなってしまいます。

すると、次第に備蓄品を探して使うことが面倒になり、消費速度が落ち、期限内に入れ替えるという大前提が崩れてしまうのです。私自身がそうでした。そこで現在では、ローリングストックに加えてもうひとつ、新しい手法「コンテナストック」との併用をオススメしています。

ローリングストックの弱点である、「備蓄品が増えすぎると対応が難しくなる」という点を解消するために考えたのが、「コンテナストック」という日常備蓄の方法です。

筆者提供
2008年頃、家族3人分の、わが家の初期のコンテナストックの中身。当初はローリングストックをしていたが、品数が増えて管理しきれなくなり、この形式を考えて実行した。家族の人数や成長に合わせて箱の中身は少しずつ変わっている。

コンテナストックでは、備蓄したい食べ物を「物品単位」ではなく、適当な「箱単位」で管理します。例えば左ページで解説している「1年の箱」には、賞味期限が1年程度ある食べ物を自由に詰め込みます。この箱を10箱作り、毎月1箱開封し、翌月の開封日までに全て消費し、新たに補充して、また10カ月後に開封するのです。中に入れるものは、「非常時にも使う」ものですが、大前提として「平時に消費できるもの」を入れます。ローリングストックだと「あるだけ使いきってしまう嗜好品」なども、コンテナストックによる管理が向いています。

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