お米を長期保存するにはどうしたらいいか。備え・防災アドバイザーの高荷智也さんは「お米は生鮮食品で賞味期限が短い。無酸素保存を行えば、常温でも1年間は鮮度を保つことができる。私が試したところでは、10年保存したお米も問題なく食べることができた」という――。
※本稿は、高荷智也『今日から始める本気の食料備蓄 家族と自分が生き延びるための防災備蓄メソッド』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
「米不足」への備えがあると安心
ここから、「日常備蓄」による個別具体的な備蓄のお話をしてまいります。
まずは「お米」ですが、毎日食べる主食類は「ローリングストック」に向いた食品です。全て食べきってから補充するのではなく、賞味期限内に食べきれる量の在庫を常に持つようにすれば、それだけで相当量の備蓄が完了します。長期備蓄には、ぜひ主食類を追加してください。
例えば毎月5kgの米袋を2袋、合計10kgのお米を消費するご家庭があったとします。米びつが空になる直前にお米を購入している場合、ある日突然お店からお米が消えてしまうと大変困ってしまいます。日頃から未開封の米袋をいくつか確保し、米びつが空になったタイミングで一番古いお米を開封して補充、同時に1袋を購入すれば、突然お米が買えなくなっても、一定量は確保された状態となります。
平時に食べるお米の1カ月分の在庫を持つなら10kg、3カ月分なら30kg。半年分のお米をローリングストックする場合は、常に60kg――5kgの米袋にして12袋分のお米を手元に確保することができます。突発的な食料危機に対し、とても心強い量であるといえるでしょう。