減税を宣伝する裏でこそこそ新税を導入

6.まだ住民税の天引きがない新社会人はどうなるのか

4月から社会人になった人はいったいどうなるのでしょうか?

新社会人の場合は、所得税は本人の給与から減税されます。住民税については、前年の所得がないため、まだ住民税の納付がなく、減税することができません。住民税については昨年まで扶養されていた親の住民税から減税されます。ちなみに今年から配偶者の扶養を外れた場合も同様です。

7.どうなる⁉ ふるさと納税の上限額

定額減税では住民税が減税されるので、ふるさと納税の限度額が少なくなってしまうのではないか⁉ という疑問も出てきますね。

住民税の定額減税は昨年の所得に対するものになりますが、今年のふるさと納税の上限額は今年の所得によって決まります。また、ふるさと納税の上限額は定額減税前の所得割額で計算されるため、昨年についても今年分についても影響はありません。

8.定額減税の裏で森林環境税が導入されていた‼

6月から1年限りの定額減税がスタートしましたが、その裏で森林環境税の徴収が始まったということは皆さんご存知でしょうか。

森林環境税は納税者1人年間一律1000円を住民税に上乗せする形で徴収される国税です。森林環境税は森林環境等の保全を目的としており、集められた税金は国から自治体に森林環境譲与税として交付されます。

2019年度より、既に国から自治体への森林環境譲与税の交付がなされているのですが、活用されず積み立てたままになっている自治体も多いそうです。にもかかわらず、森林環境税の徴収を始めるのはいったいなぜなのだろうと疑問です。

知らない間に「森林環境税額」という欄ができていて、1000円も取られている。減税を喧伝するなら増税も同様に広報しないのは、なんともアンフェア。