アラームの1分前には自然に目が覚める

旦那様が会社を立ち上げて今年で53年目。主婦業と両立しつつ、47歳からアパホテルの社長も務めていますが、外を飛び回る毎日は今も変わりありません。不動産仲介事業も展開していてお客様との商談で全国に出張しますし、ありがたいことに講演の依頼もたくさんいただきます。それでも疲れを感じることはほぼありません。外見は年相応にそれなりになってきましたが(笑)、体は一級品。丈夫な体に生んでくれた親に感謝ですね。

元谷さん
元谷芙美子
アパホテル社長。1947年、福井県生まれ。県立藤島高校卒業後、福井信用金庫に入社。金融機関の会合で元谷外志雄氏と出会い、結婚。71年に外志雄氏が起業した信金開発(現・アパグループ)取締役就任。94年から現職。

疲れ知らずで働けるのは、深い睡眠を取れていることも関係しているのでしょう。睡眠時間は毎日5時間半。日本人の平均と比べるとやや短めかもしれません。ただ、そのぶん快眠です。ベッドに入れば1~3分で眠りに入り、夜中にトイレで一度は起きるものの、その後は朝までぐっすり。不眠や睡眠不足で悩んだことはなく、朝は起きた瞬間から全開で動いています。

快眠のために意識して実践していることはないのですが、夜はだいたい毎日同じルーティンで動いています。

夕食は、旦那様が帰宅するのに合わせてだいたい20~21時ごろから。専務を務める次男家族と2世帯同居で、夕食をつくるのはお嫁さんの担当です。完璧なお嫁さんで料理上手ですが、孫に合わせて洋食がメインになるときは、私が15分くらいで2品くらい和食のメニューをつくります。お嫁さんがPTAなどで忙しい場合は私が一からつくります。

夕食が終われば、お客様は旦那様限定の「クラブふみふみ」を開店。軽いおつまみをつくって、旦那様は森伊蔵を1杯飲みます。ちなみに私は1日に5食食べることもあって、「食前食後に飯を食う」とみんなに驚かれますが、お酒は一滴も飲めず、場の雰囲気だけを楽しんでいます。お酒は睡眠の質を下げるという話を聞いたことがありますが、飲めない体質が快眠に一役買っているのかもしれません。

クラブふみふみを店じまいしたら入浴タイム。結婚以来、先に入るのは旦那様と決めています。私はほとんどカラスの行水で、湯船に浸かるのはせいぜい2~3分です。それでも次男が酸素美泡湯というマイクロバブルのお風呂設備を入れてくれたせいか、ポカポカで肌がしっとりします。

お風呂から上がれば、あとはほぼ寝るだけです。お勉強のためにビジネス誌を読んだり、時には旦那様からすすめられたYouTubeを見たりもします。寝る前にデジタル機器を見ると脳が刺激を受けて眠れなくなるという人もいますが、私に限っては関係ないですね。

寝室にもテレビや雑誌が置いてありますが、私は一切触れずにそのままベッドに入ります。行儀がいいので(笑)、寝転びながら何かすることはありません。これがだいたい12時ごろです。

寝具は、米国シェアナンバーワンであるシーリー社と共同開発したアパホテルオリジナルベッド「クラウドフィット」を使っています。私はどんなベッドでも眠れてしまうタイプなので、開発はグループCEOの長男と専務の次男、そして開発部に任せました。完成品を自宅に入れてもらって試したら、柔らかいのに適度な弾力があって沈み込みすぎず、何でも眠れる私がさらによく眠れるようになりました。ホテルにも導入していますから、雲の上にいるかのような寝心地をぜひお客様にも体験していただきたいと思います。

私は明るくても平気で眠れますが、旦那様は真っ暗でないと眠れないタイプなので、就寝時にはすべて消灯します。電気を消せば、あっという間に夢の中です。

朝は5時半に目覚ましをかけていますが、たいていは目覚ましが鳴る1分前くらいに自然に目が覚めています。起きてからベッドでだらだらとまどろむこともありません。主婦業が本業ですから、旦那様を送り出すまでのんびりする暇なんてないのです。