アルコールが町中華の強み

また集客力ですが、昨今は町中華人気が高まっています。ただ、ふらっと立ち寄れることが町中華の魅力の一つで、特定の町中華を目指して行動する人はまだ多くない状況ですから、立地や利便性が集客に大きく影響します。また、ラーメン店より滞在時間が長くなりがちです。

客単価について、町中華の強みは、比較した他ジャンルと異なり、アルコール提供が一般的であることです。アルコールは、種類によっては1杯でラーメン1杯分以上の利益を生むこともあります。利益を確保することを念頭に経営する場合、昼からお酒を飲む人が来店しやすいスタイルが望ましいかもしれません。目指す方向性によって客単価は変わるものの、ラーメン専業店より客単価では有利といえます。

町中華の仕込みは大変

最後、仕込みについては、提供メニューの種類が多いため、仕込み工程や食材準備の負担はラーメン店より大きくなります。また、アルコール販売状況が経営に大きく響くため、夜遅くまで営業する割合も多いです。昼夜ともに長時間働く必要があるため、負担は小さくないでしょう。

町中華の総合評価は星9個となりました。

ラーメン店経営は夢のある仕事

以上、「潰れにくい」という視点における私の評価は、1位鶏醤油、2位町中華、3位煮干ラーメン、4位二郎系の順となりました。

石動龍『会計の基本と儲け方はラーメン屋が教えてくれる』(日本実業出版社)

ラーメン店経営は肉体的負担が大きい仕事です。開店してから大幅に方向性を変えることは難しいので、金銭面だけでなく、体力面についても事前にシミュレーションをすることが望ましいです。

実際、私が再びラーメン店を経営するなら、現時点では鶏中華を選びたいと思います。

ただ、経営の厳しさは否定できませんが、ラーメン店経営は面白く、夢のある仕事です。

これから飛び込む人は、事前準備を充実させ、思わぬ損失を出さないように気を付けてください。

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