飲食業界で自分のスマホから料理を注文するモバイルオーダーの対応店が増えている。グルメジャーナリストの東龍さんは「ただし月商100万円以下の小規模な店では、コストが大きく導入が難しい。だが、非対応のままでは客に敬遠されてしまう可能性もある」という――。
スマートフォンからレストランの注文をする人
写真=iStock.com/whitebalance.oatt
※写真はイメージです

スタバのモバイルオーダーシステム障害がニュースに

5月20日、スターバックスでシステム障害が起き、モバイルオーダーが利用できない状況に陥ったことがニュースになった。

念のため説明すると、モバイルオーダーとは飲食店で客が自分自身のスマホやタブレットを用いて注文を行う方法だ。スタバでは2019年より専用システム「Mobile Order & Pay」をスタートし、ほぼ全店舗で導入している。朝の慌ただしい時間帯に起きたトラブルに、SNSでは来店した客たちの嘆きや困惑が多く見られた。

あるいは、同時期にXで話題になったのが「モスバーガーはモバイルオーダーをすると通信費を10円くれる」という旨のポストだ。このサービスを「令和最後の善意」と評したポストは1300万以上のインプレッションに達している。

モバイルオーダーに関する話題が大きく広がるのは、それだけこの方法が社会に浸透してきているからだろう。