現場のことに関心のないキーマンはいない

目指すべきは「ウチのことをよく知ってくれている」「イチ言えば、すべてが通じる」、そんな状態。

まずは、ここを目指すわけですが、もちろん一足飛びにはいきません。

とるべきアプローチは2つあります。

1つ目のアプローチは、「秘密の窓」で感謝される会話をすることです。

お客様が知らないものの、お客様にとって関心のある情報を持っておくことで、お客様から感謝される会話ができるようになります。

例えば、他のお客様の成功事例。業界の潮流を把握しておくことは鉄板です。

同僚が持っている情報にも、アンテナを張っておくといいでしょう。

また、日ごろから「日経新聞」や「業界新聞」にも目を通しておくことや、YouTubeなどのSNS、ビジネス書を通じて、情報を仕入れておくこともオススメです。

「先週の新聞に出ていたのですが、**社が**をされたそうです」
「え、そうなの?」

という会話を目指してみてください。

そして「超」オススメなのがこれ。

お客様が管理職や経営者なら、お客様の「現場」の情報を知っていると、かなり喜ばれます。

意外と、現場が「秘密の窓」であることも多いからです。

「先日、**営業所の**さんから教えていただいたのですが……」
「え、そうなの?」

という会話をできるようにしてみてください。

現場のことに関心のないキーマンはいません。やらない手はないでしょう。

当たり前のことを知らないと失点につながる

2つ目のアプローチは、「盲点の窓」をできる限りつくらないことです。

例えば、「今までの取引状況」「前任者との会話内容」、そして「お客様の基本情報(ホームページの情報)」など、当たり前のことを知らないと失点につながります。

「え、聞いていないの?」「前はやってもらっていたけど」「ウチの社長のこと知らないの?」、そうは言われたくないものです。

あなたは大丈夫でしょうか。

伊庭正康『トップ営業の気くばり 「あなたから買いたい」と言われる47の秘訣』(明日香出版社)

挽回不能とは言いませんが、「前の担当のほうがよかった」と思われかねません。

できる限りでよいので、調べておきましょう。

まずは、この2つを意識してみてください。

今何をするべきかが、見えてきませんか。

「解放の窓」、つまり、「ウチのことは、あなたに任せれば大丈夫」と思われる。

そんな関係で営業ができるようになります。

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