国による地方書店の振興プロジェクトも始まった

小島俊一『2028年 街から書店が消える日 本屋再生!識者30人からのメッセージ』(プレジデント社)

書店がなくなっている現状を憂う声は出版界の内外を問わず大きいものがあります。全国の自治体の4分の1にはすでに書店がありません。1年間で1兆5000億円程度の小さな業界がなぜ、こんなにも注目されるのか? それは、きっと書店空間にはネット書店には無い暗黙知や集合意識が宿っているからだと思います。その場が消えてなくなるのは、日本の知性の危機なのかもしれません。

そこで、今年3月には齋藤健経産大臣肝いり「経済産業省書店振興プロジェクトチーム」が発足しています。行政だけでなく書店を愛する方々が書店の現状に関心を持っていただき声を出してくださる事が、必ずや風前の灯火の書店を救う一助になることでしょう。

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