「いい部分」を見て接すれば欠点は気にならなくなる
相手が気遣った行為を示してくれれば、「有難う」という感謝の言葉を伝えます。ほめて感謝をする。
なるべくいい部分を見て接することで相手との関係性が変わってくれば、相手の欠点は次第に気にならなくなります。
自分の価値基準や理想を相手に押しつけている限り、関係はよくならず、自分自身が辛くなります。人を変えようとするのは、どこか傲慢なことなのです。
相手に対する視点をそのように持ち変えれば、人間関係の問題はぐんと減っていくと思います。
人の世は「グレーゾーン」ばかり
私たちはものごとに接するとき、「よい、悪い」「成功、失敗」「勝ち、負け」「味方、敵」「美、醜」といった二元論の価値判断を行いがちです。
しかし現実は、黒か白か、といったようにはっきり分けられるものではありません。
「よい、悪い」であれば、見方によってはよいけれども、別の見方をすれば悪いものもたくさんあるでしょう。「成功、失敗」であれば、成功とも失敗ともいえない結果はいくらでもあるはずです。
「勝ち、負け」にしても、勝ちか負けかは一見はっきりしているように見えますが、そんなことはありません。たとえば、戦争に勝ったとしても、たくさんの犠牲を払って戦争を起こした行為自体が人間として負けているという考え方もできます。
二元論において相反して向かい合っている価値観の間には、常にグレーゾーンが広がっています。