ローソンの運命はPonta経済圏の盛衰にかかっている
この文脈からすれば、ローソンを三菱商事とKDDIが共同で経営する、という事例において、ローソンは主役ではない。近い将来のビッグデータマーケティングの勝者となるべく、三菱商事とKDDIというビッグプレイヤーが、ローソンをかすがいとして、Ponta同盟を組んだという絵図であり、ローソンの運命はPonta経済圏の今後の盛衰に大きく左右されることになる。そうした意味では、現時点のau経済圏とPonta経済圏を足し算しただけでは、加盟店の多様性、決済手段の浸透度という点で、トップ経済圏とは言い難いかもしれない。ということは、これからさらなる経済圏統合が起こる可能性が高い、ということだ。
少し前に、加盟店の脱退が著しかったTポイントがSMBCグループのVポイントと統合したが、こんなのは序の口だったということだろう。IDを軸にした経済圏の目的がビッグデータマーケティングの完成という大きな構想であるなら、経済圏もコンビニ同様2~3社の寡占度までは行かざるをえまい。ローソン、三菱商事×auの提携は、巨大経済圏誕生に向けたデジタル&リアル入り乱れた再編の号砲に過ぎないということである。