メンバーには毎日必ず日報を提出させている
【川村】だから極力、ガチガチの管理はしてこなかったんです。
【森田】確かに、中堅やベテランのメンバーならそれでもいいかもしれませんけど、新人のうちはある程度の管理はしたほうがいいんじゃないですか?
【川村】そこは僕も賛成です。ところで森田さんって、新人に対してどんな活動管理をやっているんですか?
【森田】日々の活動や進捗、結果の報告をまとめた日報を、必ず提出してから帰宅してもらっていますけど。
【川村】なるほど。ちなみに森田さん、メンバーから出てきた日報のフィードバックは、毎日欠かさずやれていますか?
【森田】極力やっていますけど、日によってチェックできたりできなかったりはあります。
【川村】そうなんですね。メンバーには毎日必ずやらせて、森田さんはやったりやらなかったりなんですね?
【森田】……。
【川村】ところで、メンバーが日報を書く目的って、なんでしたっけ?
【森田】それは、日々の業務連絡をしてもらうことが一番の目的だと。
【川村】えっ? それ、真面目に言ってます?
【森田】……。いや、メンバーが私のアドバイスを求めているからだと思います。
【川村】ですよね。つまり、森田さんとコミュニケーションをとるためですよね。
【森田】は、はい。
「日報を提出すること」が仕事になっている
【川村】それがしっかりできていないのなら、日報なんて必要あります? いっそのこと、やめちゃったらどうですか?
【森田】えっ? まったくやめてしまえということですか。
【川村】だって、新人メンバーからすると、日報を森田さんに提出することが仕事になっちゃっていませんか? 自分のためじゃなくて、森田さんのために。
【森田】私のため……。
【川村】はい。しかも結果として、森田さんの良かれと思っている管理が、新人たちのモチベーションを下げているとしたら、どうですか?
【森田】私がメンバーのモチベーションを下げてるって、どういうことですか!?
【川村】えっ、じゃあ、上がってます?
【森田】なにをおっしゃるんですか! メンバーのモチベーションを下げてでも、やらなきゃいけないことってあるでしょ!?
【川村】ハハハ。そこまで声を荒げて自信満々に言われちゃうと、さも正解かのように錯覚しそうになりますね。
【森田】さ、錯覚って、どういうことですか?
【川村】だから、あなたの言い分が正しいんだと、勘違いしてしまいそうだということです。
【森田】私が間違ってるとでも言うんですか!?