「日本発の世界を狙えるニッチカテゴリー」を探せ

僕が和牛というカテゴリーを選んだのは、大きな特徴が3つあると感じたからです。①参入障壁が非常に高い、②高付加価値である。そして、③模倣されない。

牛という食材は宗教上の理由がない限り、世界の多くの国で食されている。おまけに日本発の牛ですから、これからニッチカテゴリーでの世界一に十分に近づけると思ったのです。

日本発の世界を狙えるニッチカテゴリーは、和牛以外にもいろいろあるのではないかと思っています。

写真=iStock.com/Andrii Yalanskyi
※写真はイメージです

国内ではレッドオーシャンでも、海外ではブルーオーシャン

国内ではすでに競争の激しい市場=レッドオーシャンでも、海外を見渡せば完全なブルーオーシャン=競争相手のいない未開拓の市場、という商品はないか。ぜひ、チェックしてみてほしいのです。そして、グローバルを、世界一を狙ってほしいのです。

高級和牛も、日本国内では需要と供給のバランスの中で、価格コントロールが入ってしまっています。このままでは、新しい市場が形成できない限りレッドオーシャンのままでしょう。

しかし、市場を海外まで広げて見てみると、とんでもないファンがいたり、その購買市場が広がっていたりする。

新規参入が難しそうなイメージのあるところにこそ、グローバルニッチの大きな可能性を秘めた産業があるかもしれないのです。

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