円安のいまこそ「ワーホリ」を活用する

【エミン】そう。日本人の若者は日本に引きこもり気味だから、政策として留学の機会を増やしたほうがいいと思う。日本に来る留学生の数を増やす政策は実行しているけれど、それも悪くない。さまざまな人に触れることで、日本人の頭の柔軟性が増すと思うな。

【パックン】ただ、短期留学は反対です。数十万円の費用をかけて、1週間だけどこかに行くような。

【エミン】それは単なるツアー旅行だよね。

【パックン】そう。ほとんど地元の人とも触れ合わないから、ツーリズムで終わってしまう。国がお金をかけるのであれば、現地でホームステイして、日本人から離れて、海外の生活にどっぷり浸るような留学がいいんじゃないかな。18歳以上だったら普通に働きに行くのもいいよね。

【エミン】私もそう思う。

【パックン】せっかくワーホリ(ワーキングホリデー)の制度があるんだから、稼ぎながら行くのもいいよね。

【エミン】いまは円安だから海外で稼ぐのはいいと思うよ(笑)。

【パックン】留学の何千倍もの学びになると思う。

【エミン】面白いと思う。

【パックン】私もエミンさんも日本で稼ぎながら一種の留学経験をしていますよね。

【エミン】その通り。

撮影=市来朋久
エミンさんは「円安のいまこそ、ワーホリを利用して海外へ行くのもいい」という。

英語を本格的に学ぶのは留学してからでいい

【パックン】日本に来る前に日本語を勉強しましたか。

【エミン】日本に来てからですね。

【パックン】私もそう。それでも十分できますよ。とくに日本人は義務教育で英語のベースはできているから、英語が通じる国であればどこでも行ける。

それと、お金の使い方も重要ですね。頭が柔軟な子どもが育って稼げる力が身に付いたのに、お金の使い方が悪いと全部台無しになってしまうかもしれない。どうすればいいですか。

【エミン】基本的に自分で稼いだお金は大事にすると思うよ。親から与えられたものと自分が稼いだものでは価値観が違うからね。

【パックン】私の身内にも自己破産した人がいます。普通に稼いでいたけれど、クレジットカードを使いすぎて。

【エミン】米国で?

【パックン】そう。日本では少ないけれど、ギャンブルでお金を失う人もいますからね。