問題の発端や経緯が大事

時間的制約はありますが、行ける場所にはなるべく行く、というか行きたい。たった1日、2日の取材ですべてがわかるとはまったく思っていませんが、私自身、元社会部記者ですから現場は欠かせない。現場に行かないと自信を持って説明できないのです。現場で感じたことはコメントにも生きてくるし、スタジオで質問するときに「私が行ったときはこうでしたが、どうですか?」という聞き方ができる。その分、説得力も増すのではないかと思っています。

本番前の入念な打ち合わせ。顔と舌の体操も忘れない。

番組の本番前には顔の体操と舌の体操をします。筋肉が強張っているとうまく話せないので、口を大きく開けたり、表情を崩して顔の筋肉を動かしたり、舌をゴロゴロと転がしたり。口や舌の動きが滑らかになって、それだけですごく喋りやすくなる。私の声はアナウンサーのように聞き取りやすくないし、特別なトレーニングも受けていないので、番組中は少し大きめ、普段の1.5倍くらいに声を張るようにしています。

それから普段よりもゆっくりめで話す。本当にいいのかどうかはわかりませんが、一言一言ゆっくり話したほうが聞き取りやすいし、説得力があるように聞こえるようです。

私は話のプロではないので拙い話し方のスキルはさておいて、視聴者にわかりやすく伝えるために工夫のしようがあるのは、やはり話の内容であり、番組の進行の仕方です。

番組の冒頭、まず私が大切にしているのは「そもそも」ということです。