産業革命を起こしたイギリスが中国に対して行ったこと
【小太郎】ごくフツーの中学生
【つきじい】偉大な歴史家トゥキディデスの生まれ変わり
【つきじい】フランス革命の時代、イギリスではもう一つの革命――産業革命が始まっていた。小太郎くん、「産業」って何だ?
【小太郎】工場とかで、モノをつくることですよね。
【つきじい】その通り。昔は、着る物は手作業でつくっていた。糸だって、綿のかたまりから1本ずつ引っぱり出して、ねじってつくっていたのじゃ。
【小太郎】気が遠くなりそうです。
【つきじい】ところが18世紀のイギリス人が、糸や布をつくるためのさまざまな機械を発明していった。その結果、一人で同時に何千本もの糸をつくれるようになった。
【小太郎】イギリス人、スゴい!
【つきじい】ところが困ったことが起こった。糸や布など綿製品をつくりすぎて、売れなくなった。小太郎くんは、ズボンを何本持ってるかな?
【小太郎】3本くらいかな?
【つきじい】50本買ってくれと言われたら?
【小太郎】そんなにいりません!
【つきじい】ところが機械でどんどん綿製品をつくっているから、売れ残ってしまう。そこでイギリス人は、外国に売り込もうと考えた。イギリスより何十倍も大きく、人口の多い国にイギリス製品を売り込めば……。
【小太郎】ボロもうけできますね!