スーパー銭湯の張り紙にあった言葉

あらためてここで、「急激な変化に対応するにはどうしたらいいか」について考えてみましょう。

ここからは私の直感なのですが、「勝ち負けではなく、折り合いをつけることなのでは」と思っています。正論や主義主張のロジカルさだけで優劣を競うのではなく、「折り合い」を付ける感覚こそがますますこれから問われてゆくのではないでしょうか。

正論や正解はボクシングで言うならば圧倒的な勝ち方みたいなものです。確かにスカッとするような爽快感をもたらしますがそういう展開になる試合はよほどの実力差がある場合だけであります。

これからの世の中は、お互いに「向こうには向こうの都合がある」というケースがほとんどのはずです。相手側をねじ伏せるという流れではなくうまい具合に落としどころを見つけるようになることが、お互いに禍根を残さずに丸く収まるのではないかと思います。

先日、秩父の方にあるスーパー銭湯を訪れた際に、「小さな子供たちがお風呂場で騒ぐ」というクレームに対するお店側の張り紙を見て感心しました。

「小さな子供を騒がせないでください」とたしなめる一方で、クレームを言うお客さん側にも「思い出してください。大きなお風呂に入って嬉しくなって、はしゃいで大騒ぎしてしまったあの日のことを」とさりげなくしかも優しくツッコミを入れていたのです。

「喧嘩両成敗」と言い切ってしまうと本当に悪いほうを許してしまうような釈然としない感があります。そうではなく、お互いの言い分を上手に聞いて妥協点を見いだし、お互いが裁き合うのではなく許し合うような関係になれたらみんなが幸せになれるのかもなあと、この素敵な張り紙から教えてもらったような気がしました。

就寝前1分ストレッチで心の柔軟性を高めよう

「自粛警察」「マスク警察」などという言葉が昨今流布していますが、これもある意味「正論が一番だ」というような、勝ち負けをはっきりつけさせようとし過ぎる正義感からの言動だと思います。

立川 談慶『ビジネスエリートがなぜか身につけている 教養としての落語』(サンマーク出版)

「向こうには、向こうの都合があるのだろう」という相手側の都合を考慮できるような「柔軟性」を持つ人こそがやはり急激な変化に対応できるのだと確信します。

さて、かような「心の柔軟性」を確保するには、やはり「身体の柔軟性」、すなわち「ストレッチ」です。私は就寝前に実行しています。

まず30秒間手足を上下に思い切り伸ばします。その後手足を上に挙げ、またまた30秒間ぶらぶらさせます。ひっくり返ったゴキブリのイメージです。この合計1分間のストレッチ、効果てきめんでぐっすり眠れます。

身も心も柔らかくすることで、アフターコロナを笑いながら迎えましょう!

関連記事
コロナ禍の過ごし方ですごく参考になる「江戸っ子の茶目っ気」
コロナ禍で売り上げ6割減の老舗酒造が、危機で取った「すごい生き残り戦略」とは
「給与の高さじゃない」コロナ禍での結婚条件で急浮上したポイント
「76歳の看板娘」スタバ最高齢パートナーが見つけたおもてなしの流儀
シリアの警察を空手でボコボコにした酔っぱらい日本人の正体