たっぷりの保湿に意味はなし
逆に、悪化はさせないけれども、「頑張る意味がなさすぎる……」というものもあります。たとえば保湿。保湿はたっぷり塗ればぬるほどいい! と思っていませんか?
正直、塗りすぎによるダメージもなければ、塗るほどよいという効果もありません。肌トラブルの少ない人は、ドラッグストアで購入できる日本製プチプラコスメでこと足ります。あれこれ塗らなくても、保湿は本来「洗顔で失ったものを補う」程度で十分なのです。
なぜならば、角質水分量は、ある一定量あれば十分。そもそも角質は表面に押し上げられていく間に死んでいく細胞でできています。しかもターンオーバーで剝がれ落ちて入れ替わっていきます。それを必死でケアする意味って、どのくらいあるのでしょうか。
有効成分は肌の奥まで届かない
さらに、「ビタミンC」「ヒアルロン酸」「プラセンタ」など、肌から有効成分を入れたい! と頑張って保湿に励む人も少なくないでしょう。
本当に肌のパワーアップをしたいなら、角質の下の表皮、そして真皮や皮下組織に有効成分を届けてパンプアップさせる必要があります。しかし肌の表面、角質層は体のバリアとして、変なものが皮膚の中に入っていかないようなしくみになっており、相当に分子量の小さい物質しかバリアを抜けられないようになっています。
●真皮:分子量800以上の物質をブロック
●毛穴や汗腺:分子量1000以上の物質をブロック
それに対して、化粧品に含まれるコラーゲンやヒアルロン酸が果たして肌に浸透しているのかだけど、分子量を見てみましょう。
●動物性コラーゲンの分子量:約30万
●ヒアルロン酸の分子量:約100万以上
この通り、いくら配合されていても、そもそもバリアを抜けられてすらいません。