「ポジティブさんだったら、どう考える?」
Kさん自身、ご自身がネガティブに考えすぎているという自覚はあるものの、そう考える自分を止められないようでした。
そこで産業医として、Kさんの身近に真面目さや厳しさの真逆にある人(仮にポジティブさんと名づける)がいるならば、Kさんが自分を責めてしまいそうなときに、「ポジティブさんだったら、どう考えるか」と、その都度、一歩立ち止まって、想像してみることを提案しました。
結果、Kさん自身の性格や認知の傾向はすぐには変わりませんでしたが、世の中には、もっと緩くて、ポジティブな捉え方があるのだと気づき、比較することで、ご自身の考えを中和することができるようになったと教えてくれました。今では以前よりは少し心のゆとりを持って働けるようになったそうです。
以上が、ストレスに弱くメンタルヘルス不調になりやすい人たちの時間や考え方に隠された黄色信号(リスク)でした。ドキッとする項目があった方はそうならないよう、ぜひ意識して対処するようにお願いします。仕事人生という長距離走を走りきるには、自分の人生を自分でコントロールする、舵を取ることが大切です。