育休中の親たちが不安な思いで結果を待っている
3歳未満の子どもの4割近くが保育園に通う時代となった。同じ年齢の子どもを家で育てている母親は、保育園に預ける親より子育ての悩みが深いという。子育てが難しい現在、どんな親も必要としている子育ての防波堤を考えるヒントがどろんこ保育園には確かにあった。
『真夜中の陽だまり』を読んだという30歳前後の若い親たちから共鳴の感想が送られてきている。憧れとともに伝えたいと願ったものが届いているとすれば、心強く思う。
親を支えることを運営理念に掲げている保育園はまだ少ないだろう。子どもとの人生が始まったばかりの親を支える視点が保育の現場に加われば、張り詰めている親は息がしやすくなり、子どもは安心できる。
また、親子をとりまく私たちが保育の仕事に関心を寄せ、専門性を理解し、感謝することは、保育の現場で働く人たちの「自己肯定感」をささやかでも支えることにつながるだろう。
保育園入園申し込みの結果が届く季節を迎えた。親たちは不安な思いで結果を待っている。親と保育士、社会と保育園が互いに認め合うことの大切さを改めて思う。
保育の仕事を私たちが理解し、認めることは、待機児童を減らす一歩である。