私たちを苦しめているのは状況ではなく、状況をネガティブに解釈すること。誤って思考をマイナスな方向へ導いてしまうことです。「寒い」を「いいお天気」に切り替えると、否定的な感情ではなくなり、前向きな行動へと連動して、結果的にパフォーマンスも良くなる、というのは知っておくと役立つと思います。

私はアスリートのメンタルトレーニングをお手伝いしています。今は引退した某女子陸上選手は肯定的な言葉しか使わない人でした。ある年の冬、彼女の地元に行くと、朝雪が降っていました。薄いトレーニングウエアを着た彼女を見て、思わず「今日は雪が降って寒いですよね」と言うと、それには答えず笑顔で「遠方から来てくださりありがとうございます」と労ってくれて、その後の会話の中でも「寒い」とは一切言わないんです。

代わりに言うのは「動いているとそうでもないんですよ」「雪があがっていい天気になりましたね」など。「寒い」「辛い」と口にすると感情や行動が変わって、動けなくなるとわかっているので、あえて言わないわけです。

「寒い」と言わなければ冬を快適に過ごせる

ちなみに「寒いですね」と言う人がいたら、「そう? 暖かいですけど?」と否定するのはNG。「寒いですね」はスルーして「今日お召しのコートすごく似合っていますね」「そのセーターおしゃれですね」など、何かしら褒めましょう。すると相手はテンションが上がります。

「寒い」に関連した何かを褒めることで、寒い冬が相手の中でプラスに転化していきます。

これを心理学用語で「プラスのストローク」と言います。ネガティブな状況にプラスの要素が結びつくと、解釈がガラリと変わるのです。「寒いけど、冬のおしゃれを褒められてうれしい」というように感情も変化します。その後の行動が変わるのは前述の通りです。

(構成=池田園子)
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