フィンエアーの新戦略「新千歳ハブ構想」とは

双方向で乗客を獲得する必要のあるのがエアラインビジネスであり、フィンエアーも欧州で日本路線を売ることにも力を注いでいる。今回、筆者による取材で、フィンエアーは「日本の空」で築いた地位を固めるべく、新戦略を描いていることが明らかになった。

筆者撮影

それは、日本での最短距離である新千歳―ヘルシンキ線に乗客を集中させ、日本各地に輸送する「新千歳ハブ構想」だ。日本で直行便のある都市以外への輸送は、新千歳経由が最も効率がいい。日本を目的地とする欧州各地からの旅客を、ヘルシンキ、新千歳を経由して日本各地に送客する算段だ。もともと、ウィンタースポーツの盛んな欧州で北海道の雪質の良いことが広がり、冬場の集客が増えることも考えられる。

巨大なライバル会社を相手に日本市場で成功を収めたフィンエアー。成功の秘訣は何よりも「移動時間は短いに越したことはない」という旅行者の本音に忠実であったことだ。

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