そうなると、役員や平社員が睡眠負債を抱えていれば、企業活動においても支障が出てきそうだ。

「役員、平社員ともに、判断ミス、オペレーションミスを起こしやすくなるでしょう。ミスを挽回するには多くの時間や手間、コストを費やします。企業経営を上向かせたい、効率化を図りたいと考えるなら、会社を挙げて睡眠負債解消への取り組みが欠かせないのです」

「昼間眠くなることはありますか?」の質問に対し、「ほぼ毎日」と答えたのは、役員25.2%、平社員35.2%(図5)。これも睡眠負債の蓄積を感じさせる結果だ。

「つまり役員の4分の1は責任判断をしてはいけない人たち。現場の平社員だって3分の1以上が、脳がちゃんと働いていない状態で仕事をしている可能性が高いです」