35~41時間労働の人が約半数だが、このうち71.3%の人は増減が1割以内とほぼ同じだが、22.8%(=18.8+4.0)は1割以上増加している。

また、2015年12月時点の週労働時間が長いほど、翌年の労働時間が減った人の割合が増えている。2015年12月時点で週60時間以上働いていた人のうち、52.4%(=17.8+34.6)は翌年の労働時間が1割以上減少している。一方で週60時間以上働いていた人のうち11.3%(=8.5+2.8)は1割以上増加。一部の人たちは過重な労働環境が続いていると言える。

一方、週労働時間が35時間未満のいわゆる短時間正社員のうち、79.4%(=11.2+68.2)は翌年の労働時間が増加している。

労働時間が減少しても仕事満足度は改善しない

それでは、労働時間の増減によって仕事満足度がどう変化したのか。図表2は労働時間が1割以上増えた人、増減が1割以内、1割以上減った人に分けて、それぞれの区分で、仕事満足度の変化割合を示している。

労働時間が1割以上減った人のうち25.4%は仕事満足度が上がっている。また、労働時間がほとんど変化していない(増減が1割以内)グループや1割以上増加したグループについてみても、2割強は満足度が上がっており、労働時間が減少した人の数字とそれほど変わらない。

労働時間が減少したからと言って、多くの人の仕事満足度が上昇しているとはいえない。むしろ、労働時間の増減は仕事満足度を大きく変化させないと考えたほうがよさそうだ。

労働時間が減少すると生活満足度は若干改善する

次に、労働時間の増減によって生活満足度がどう変化したか見ていこう。労働時間が減ると、その時間をプライベートに使えるようになるため、生活における満足度は改善すると推察される。