"ありのままの自分が好き"無条件の自己肯定

【若新】現代人の多くは、社会的な比較をすごく意識していて、自分が「ありのままでいい」と思える自尊心や自己肯定感が弱いようです。すると、嫉妬が「相手を下げる」マイナスの感情になりやすい。なぜなら、身近な人の活躍や成功は「自分の価値を相対的に下げる脅威」になるからです。

山里さんが「生まれ変わってもこのままの自分がいい」と思えるのは、仮にいろんな社会的な条件を失っても、ありのままの自分が好きだという「無条件の自己肯定」があるからだと思います。山里さんが今の自分が好きなのは、社会的に成功したからではないですよね?

【山里】そうですね。社会には、もっとすごい人はたくさんいます。ただ、僕は毎日が楽しくてしょうがないんです。ありがたいことに、自分の好きな仕事ばかりやらせてもらっているし。こういう充実した生活がまた送れるなら幸せですね。

【若新】社会的に成功する前の自分についても、同じように思いますか。

【山里】成功の前か後かはあまり関係ないんです。それに、この自分なら、また同じようなゴールにたどり着けると思う。子どもの頃から人の目を気にする性質だったから、人見知りだけれど、こう言ったら人がどう考えるか、というということをずっと考えてきた。だからこの脳みそがつくられてきた。その結果、芸人という仕事に出合うことができて、この脳みそが生かされる仕事が待っていたわけですから。

【若新】山里さんは、自分の内面やルーツを肯定してるんですね。お笑い芸人としての成功は、「もともと好きだった自分」がたどりついた場所。だから、他人との比較で嫉妬にまみれても、自分向上のエネルギーに変えられるという、まさに研究結果どおりです。

他人との比較に苦しむ現代人が、充実した幸せな人生をおくるには、「生まれ変わっても同じ自分を生きたい」と思える自己肯定の感情を持つことが必要なんだと思います。

(後編は9月7日に公開予定です)

(構成=前田はるみ)
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