■過去25年750件分の失敗事例研究
『7つの危険な兆候』
ポール・キャロル、チュンカ・ムイ/海と月社
「企業はこうして壊れる」。世界の名だたる企業が何億ドルもの損失を出して得た教訓を学べる。細心の注意をしないと失敗しがちな戦略の例としてあげられているのは「シナジー効果を狙う」「金融工学を駆使する」「統合に走る」「新たなテクノロジーを追求」「従来路線に固執」「隣接市場に参入」など。
■低成長時代の生き残り術
『コトラー8つの成長戦略』
フィリップ・コトラー、ミルトン・コトラー/碩学舎発行、中央経済社発売
マーケティング学会の世界的権威P・コトラーが、リーマンショック後の日本を含む低成長地域の企業がいかに勝ち残ればいいかという戦略を伝授。「ほとんどのイノベーションは失敗する。でも、イノベーションをしない企業は、死ぬ」など名言も引用しながらマーケット・シェアの築き方などを解説。
■先達98人の珠玉の言葉
『日本人の叡智』
磯田道史/新潮新書
1600年以降の歴史の道程で生み出された武士や政治家などの名言集。「眼前の繰り回しに100年の計を忘れるなかれ」(渡辺華山・江戸時代後期の画家)、「良い話をするには、別に雄弁を必要としません」(徳川夢声・昭和時代に活躍した活動弁士)など思索に富む言葉。著者の他の作品に『武士の家計簿』。
1949年生まれ。九州大学法学部卒業後、住友生命入社。株式運用部長や本社総合法人本部長などを歴任し、2007年より社長。14年より現職。読書家として知られ、休みの日には月に1~2回、書店で3~4時間を過ごし、大量に本を買い込む。社内イントラでは、社員向けに本の紹介をしている。