企業社会では、株主第一主義からステークホルダー資本主義へのシフトが見られ、コロナ禍でその動きが加速しているといわれる。米主要企業の経営者団体であるビジネス・ラウンドテーブルも「脱・株主第一主義」を宣言している。視野を広げて、顧客、従業員、地域社会、取引業者、株主といったステークホルダー全般に目を向けることが企業をより成長させるという考え方に転換する動きが高まっている。ビジネスリーダーは、このような変化の流れをどう受けとめればよいだろうか。(2021年2月8日レター)
<今週のポイント>
・全ステークホルダーに配慮しないと企業目的は達成しないことを再認識するべきだ、という考え方が出てきた。
・全ステークホルダーから評価されるような経営をしていれば企業は中長期的に成長することが可能になり、結果的に株主を利することになる。
・何のために企業があるのか? 企業に求められている合理性を考える必要がある。
【井上】いま、企業社会では株主第一主義からステークホルダー資本主義へのシフトが加速しているといわれています。ミルトン・フリードマン的な「企業は株主価値を追求すればよい」という考え方から脱却して、顧客、従業員、地域社会、取引業者、株主といったステークホルダー全般に配慮することが企業をより成長させるという考え方に立ち、企業の目標を再定義しようとする気運が高まっています。ビジネスリーダーは、このような変化の流れをどのように読み取ればよいでしょうか。
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(聞き手=井上智洋 駒澤大学准教授 構成=今井道子)


