米司法省がマーケットを独占しているとしてGoogleを提訴した。この訴訟によってGAFAは今後どうなるのだろうか。ビジネスパーソンとしてはこのできごとをどのようにとらえたらよいだろうか――。(2020年12月7日レター)

■今週のポイント
・マイクロソフトによるOSの独占は、世界市場の大きな転換点だった。
・GAFAが独占状態にあることがアメリカの国益になっているため、提訴はしたけれども、その通りにGoogleにメスを入れるかは一考の余地がある。
・経済学の「限界費用ゼロ」「ネットワーク外部性」理論によれば、プラットフォーム企業は独占になることが運命づけられている。

【井上】米司法省がGoogleを提訴しました。90年代以降米国では、独占に対して比較的寛容な政策がとられてきましたが、今回はGoogleの独占状態が問題視されており、世界中がこの訴訟に注目しています。GAFAの台頭にとって、1つの節目になるとの見方もあります。

(聞き手=井上智洋 駒澤大学准教授 構成=今井道子)