記者会見での想定外の質問を楽しみと語る井伊社長。多くの経営者が避けたい場面をむしろ好機ととらえる理由とは――。効果的な対話について井伊社長の姿勢からヒントを得ます。(2024年3月11日レター)

私は、記者会見前に、広報担当や主管者が用意した想定問答を参考にした上で、自分で回答を考えるようにしています。部下に答えをつくらせて話すだけでは、私の付加価値がなくなってしまいますからね。主管者が考える回答と経営者が考える回答は、視座が違いますので当然違ったものになります。

経営者として受け答える場合に大切なのは、根本的で本質的な考えを伝えることです。たとえば、「ドコモショップはあったほうがいいですか、なくてもいいですか?」という質問を受けたとき、「あったほうがいい」「ないほうがいい」と答えるのは本質ではありません。ショップに行きたい方にも、オンラインで済ませたい方にも、両方のお客様に選択肢を提供するのがサービスの本質だからです。

(構成=今井道子)