場の雰囲気を読んで行動する人と、自分の価値観に従って行動する人、どちらが理想的なのか。アメリカでは、前者のほうが出世しやすいという研究結果が報告されているという。アメリカの有名大学で心理学を教えるブライアン・R・リトルさんの著書『ハーバードの心理学講義』(大和書房)より一部を紹介する――。(第2回/全2回)
上を向いた人差し指
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あなたは場に合わせるか、信念に従うか

いつでも同じように見える人と、状況に応じてカメレオンのように変わる人がいるのはなぜでしょうか?

あなたは葬式で、「葬式の参列者」らしく振る舞えますか?

バーベキューでは、「バーベキューを楽しむ人」らしく振る舞えますか?

それとも、バーベキューで陽気に騒ぐ人たちから、「葬式にいるみたいに暗い人」と思われていますか?

まずは、SMテストを実施してください。SMといっても、あのSMではありません。「セルフモニタリング」の略です。

18項目で分かる「セルフモニタリング」尺度

以下の文は、さまざまなシーンにおける「反応」を表したものです。各文について慎重に検討し、文の内容が当てはまることが多い場合は「○」、当てはまらないことが多い場合は「×」と回答してください。

1 他の人の行動を真似ることは苦手だと思う。
2 人の集まる場で、他の人を喜ばせるようなことをしたり、言ったりしようと思わない。
3 確信を持っていることしか主張しない。
4 あまり詳しく知らないことでも、とりあえず話をすることができる。
5 自分を印象づけたり、その場を盛り上げようとして演技しているところがあると思う。
6 たぶん、いい役者になれるだろうと思う。
7 グループの中では、めったに注目の的にならない。
8 場面や相手が異なれば、まったくの別人のように振る舞うことがよくある。
9 他の人から好意を持たれるようにすることが、それほどうまいとは思わない。
10 自分自身は「いつも見た目どおりの人間」ではないと思う。
11 他の人を喜ばせたり気に入ってもらうために、自分の意見ややり方を変えたりしない。
12 自分には、人を楽しませようとするところがあると思う。
13 これまでに、ジェスチャーや即興の芝居のようなゲームで、うまくできたことがない。
14 いろいろな人や場面に合わせて、自分の行動を変えていくのは苦手である。
15 集まりでは、冗談を言ったり話を進めたりするのを人にまかせておく方だ。
16 人前ではきまりが悪くて思うように自分を出すことができない。
17 いざとなれば、相手の目を見ながらまじめな顔をして嘘をつける。
18 本当は嫌いな相手でも、表面的にはうまく付き合っていけると思う。

採点方法:以下の○×と、自分の答えが一致するものに◎をつけてください。最後に◎の数を合計したものが、あなたのセルフモニタリング尺度のスコアになります。

1× 2× 3× 4○ 5○ 6○ 7× 8○ 9× 10○ 11× 12○ 13× 14× 15× 16× 17○ 18○