悩みや負の感情を抱え、生きるのがしんどくなった時どうすればいいのか。“世界が尊敬する日本人100人”に選出された庭園デザイナーで禅僧の枡野俊明さんは「大事なのは『今、この瞬間』に集中すること。シンプルな行動が、悩みに心を奪われる時間を減らし、落ち着きを取り戻す一歩になり、心の風通しがよくなる」という――。
※本稿は、枡野俊明『感情に振りまわされない―禅の教え42 気にしないコツ』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。
「生きるの、コスパ悪すぎ問題‼」を自力で解消する方法
最近、いつ空を見上げましたか?
朝、目が覚めたとき、何を感じたか……
ご飯を食べたとき、どんな味がしたか……
昨日、どんな面白いことがあったか……
すぐに思い浮かばない人は、ちょっとだけ心も頭も休めてみては、いかがでしょうか? 小さな日常の出来事を見逃している理由、それは悩みや不安が、心も頭も支配しているからです。
胸の奥に、名もなきモヤのようなものが居座ってはいませんか? 一度思い出すと、頭から離れないモヤモヤぐるぐる回り、心をザワつかせ、次々と新たなモヤを呼ぶやがてそれは、無限に広がる霧となる。
「生きるの、コスパ悪すぎ問題‼」
「がんばってんのに詰んでる感」
「何かしなきゃ、でも何すれば?」
「生きるの向いてない説」
「なんか悪口言われてる気がする」
「もう消えたい、死にたいわけじゃない、消えたいよ」
「がんばってんのに詰んでる感」
「何かしなきゃ、でも何すれば?」
「生きるの向いてない説」
「なんか悪口言われてる気がする」
「もう消えたい、死にたいわけじゃない、消えたいよ」
悩みには二種類あります。「いい悩み」と「悪い悩み」です。いい悩みは、自分を成長させる力になります。新しい挑戦に向けて悩むことで、次の一歩を踏み出す勇気が生まれます。
悪い悩みは、時間を浪費し、心を蝕むだけです。過去の出来事や他人のことで悩み続けても、何も変わりません。
人生は有限です。限られた時間の中で、意味のある悩みにだけ向き合う。自分にはどうしようもない余計な悩みは、手放していく。

