ブログ「永井孝尚のMM21」には12年2月時点で1600件を超える記事がある。本を書くときには、ブログの記事から人気の高かったものを選び、全体のストーリーに沿って再構成していく。このため近刊はわずか6日間で書き下ろすことができた。

「ビジネスパーソンは仕事で学んだ知識をもっと発信すべきです。昔は出版ぐらいしか情報発信の方法がありませんでしたが、今はソーシャルメディアがある。情報発信は、新たな学びと成長を生みます」

会社員のSNS利用には、一定の制限を設ける企業が少なくない。一方、IBMは05年から「ソーシャル・コンピューティングのガイドライン」を定め、「身分を明かして活動しましょう」として匿名での活動を禁止している。最近、正体を隠して宣伝行為を行う「ステルスマーケティング」が問題視されているが、IBMのガイドラインはこれを見越した取り組みだ。永井さんはいう。

「ネット上で自分を大きく見せようとしたり、虚勢を張っても、必ず相手に見抜かれるし、自分が疲れるだけ。アクセス数やフォロワー数はあまり気にしないほうが楽しいですよ」

安藤美冬
1980年生まれ。2004年慶應義塾大学卒業、集英社入社。広告宣伝などを手がけ、11年1月に独立。働く場所を問わない「ノマドワークスタイル」を実践しつつ、複数の肩書を用いて学校運営や執筆、講演活動を行う。

脇田珠樹

1972年生まれ。95年大阪府立大学卒業、ニチメン(現双日)入社。2002年サンダーバード国際経営大学院にてMBAを取得。GEを経て、03年ニッセン入社。06年ニッセンHD執行役員、08年ニッセン取締役。


永井孝尚
1962年生まれ。84年日本アイ・ビー・エム入社。ソフトウエアの製品開発マネジャーなどを経て、現在はシニアマーケティングマネジャー。『残業3時間を朝30分で片づける仕事術』など5冊の著書がある。
(遠藤素子=撮影)
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