中高年の賃金抑制は規定路線…他にも割を食う人がいる

1つが中高年層の賃金の抑制である。世間では2023年以降、大幅な賃上げが話題になっているが、2023年の賃上げ率は労働組合の中央組織の連合集計で3.58%だった。

しかし厚労省の「2023年賃金構造基本統計調査」の年齢階級別の賃上げ率は、20~24歳が2.6%、25~29歳が2.8%(大学卒)であるのに対し、40~44歳は1.0%、45~49歳は0.3%、50~54歳に至ってはマイナス0.3%に落ち込んでいた。つまり、初任給引き上げ競争によって賃上げ原資の若年層への配分を厚くし、40代以降の配分を薄く(もしくはカット)していることがわかる。

中高年だけがしわ寄せを受けているかといえばそうではない。25万円の初任給を30万円に引き上げた場合、先輩社員との給与の逆転現象が発生する。そのため先輩の給与が30万円を上回るように補正しなければならない。少なくとも20代後半までは例えば1万円ずつ上乗せし、29歳で37万円にするなど恩恵を受ける人もいる。