ただし、融資条件(金利や期間など)的には圧倒的に住宅ローンを活用したほうが有利なので、「手元資金も少ないし、リスクも怖い。不動産とはゆっくり付き合っていこうかな」という方はご自身の住宅購入からスタートされることをおススメします(そしてそのときには先々賃貸に出すことを念頭に、あくまで「投資的目線」で収益価値の高い物件を選ぶことが非常に重要となります。このお話は次章で改めて)。
また、よくいただく質問に「独身の時にマンションを買って、その支払いが続いているけれど、結婚してもっと大きな住宅を買いたい。2つ目の住宅ローンを組めるの?」というものがあります。金融機関によっては「最初の物件のローンを一般投資ローンに借り替えるか、売却してください」と言うところもありますが、やむを得ない事情、ということで普通に2つ目の住宅ローンとして応じてくれるところも少なくありません。実は私も今日現在、住宅ローンを3つ組んでいます。ただし「たまたま」そうなったのであり、恣意的、作為的、コンプライアンス上問題と思われる事案には銀行は融資に応じてはくれませんのでご注意を。
なお、2つ目以降に投資物件狙いでアパートローンや不動産投資ローンを組む場合でも、1つ目のローンの返済が順調に進み、残債が減っていれば、さほど影響なく融資を受けることができます。ですので、自己資金があまりない状況なら、とりあえずは「自分が住むための住宅を購入して資産形成を図りつつ、数年かけて積極的に貯金」、あるいは「買ったマンションを転売し、手元資金を充実させて次なる物件を狙う」という方針が良いのではないでしょうか。購入した不動産資産を動かすも良し、保有したまま買い増して行くも良し。状況の変化に応じてフレキシブルに対応していけばよいのです。