40代での結婚
建築会社で働いていた城崎幸乃さん(仮名、現在50代、四国地方在住)は、2013年1月頃、40歳の時に知人の紹介で、機械設計の仕事をする6歳年上の会社員の男性と知り合い、交際に発展していた。
しかし、城崎さんには20年前に脳梗塞で倒れ半身不随となった母親の介護があり、また、男性も高齢の母親と同居しており、結婚するにはお互いハードルが高い状況だった。
ところが同じ年、男性の母親が心筋梗塞で救急搬送され、病院で亡くなってしまう。それから5年経った2018年。男性が51歳、城崎さんが45歳のときに2人は結婚した。
当時の母親の介護度は要介護4。自分が実家を離れることで、母親の介護度がこれ以上増すことを心配した城崎さんのために、夫は城崎さんの実家の近くに新居を借り、「仕事を辞めて、通いで介護したら?」と提案してくれた。
「若い時なら、父は誰であろうとも結婚に反対していたと思いますが、もう40代だったので反対しませんでした。妹も、私たちが実家の近くに住むことを知っていたので、特に何も言わず祝福してくれました」
結婚後も城崎さんは、毎日朝から晩まで母親のトイレまでの手引き歩行や入浴介助、家事全般を担当。週に何度かは実家に泊まってトイレ介助をして、明け方に夫と暮らす家へ帰るという生活をし始めた。
