脳を活性化させるには「青魚の刺身」がいちばん
受験メシでは、魚の摂取量を増やしていきましょう。
魚には、「DHA(ドコサヘキサエン酸)」「EPA(エイコサペンタエン酸)」などオメガ3系の脂肪酸が豊富に含まれます。
米国神経学会(AAn)は、「中年期にオメガ3系を含む食品を多くとっている人は、ほとんど食べていない人に比べ、思考力が優れ、脳も健康の傾向がある」という研究を発表しています。
また、DHAとEPAは、認知力を高める可能性があるとも報告しています。認知力とは、記憶や論理的思考、注意、問題解決、読み書き、学習などを行なう脳の能力のこと。一言でいえば、受験勉強に必要なあらゆる脳の働きのことです。
DHAやEPAは青背の魚に豊富です。主には、
「カツオ、マグロ、サバ、ハマチ、ブリ、サンマ、イワシ、鮭」などです。
これらの魚には、認知機能を高める油がたっぷり含まれているということです。
ただし、とくに食物連鎖の上位に位置するマグロの摂取頻度には注意が必要。マグロは栄養価が非常に高い魚ですが、水銀を多く含んでいることが問題です。
水銀は生体内に蓄積しやすく、大型の回遊魚であるマグロは、小魚が持つ水銀をそのままとり込んでいます。水銀は脳神経や脳血管に悪影響を及ぼすことが知られています。
したがって、マグロの摂取は週に1回程度にとどめることが推奨されます。
もう1つ、注意点があります。オメガ3系は加熱すると劣化しやすいことです。
ですから、脳の健康を考えると、魚は刺身で食べるのがいちばん!
とはいえ、毎日刺身を食べるというのも、現実的ではありませんね。
魚を加熱すると、オメガ3系が2割ほど失われると見られています。そのことを考慮し、「焼く、蒸す、煮る」など、調理法を工夫して毎日食べるのがベスト。なお、ホイル焼きにして汁までとると、オメガ3系を効率よく摂取できるでしょう。