受験生に「おすすめの甘味料」はこの4つ

抗糖化作用に優れた食品をとる一方で、糖化を起こす食品を避けることも大切です。

最近は「糖類ゼロ」をうたう商品も増えましたが、糖類とは、糖質のほんの一部。糖質には多糖類、糖アルコールなどが含まれ、糖類以外にも、血糖値を急上昇させるものはあります。「糖類ゼロ」の商品では、血糖コントロールができない可能性が高いことを知っておいてください。

一方、「糖質ゼロ」であれば、糖類を含むすべての糖質の量が、食品100g当たり0.5g未満と定められています。血糖値が急上昇する心配はありません。「糖質ゼロ」の商品は、血糖コントロールに活用できる食品、ということです。

なお、糖類のなかにも血糖値を上げにくいものがあります。そのなかでも受験メシの調理に活用していきたい糖類を4つ紹介します。

◎ ラカンカ ウリ科の植物「羅漢果(ラカンカ)」からつくられた甘味料。「長寿の神果」として数百年もの食経験がある。甘さは砂糖の100~200倍も。スーパーでも「ラカント」という商品が販売されており、日常の調理にも活用しやすい。

◎ アルロース(希少糖) 果糖を原料につくられる甘味料。「希少糖」ともいわれるように、自然界に微量しか存在しない天然由来の甘味料。低カロリーの甘味料としては比較的新しいが、アメリカではすでに浸透している。

◎ フラクトオリゴ糖 玉ネギ、ニンニク、アスパラガス、バナナ、トマトなどの野菜や果物にも含まれるオリゴ糖。胃や小腸から吸収されず、腸内のビフィズス菌のエサになり、腸活にもよい。

◎ ステビア キク科の多年草「ステビア」の葉からつくられる甘味料。甘さは砂糖の約200倍で、少量加えるだけで十分な甘味を味わえる。

これらの甘味料をストックしておくと、血糖値を気にせず調理できて便利です。

記憶力や集中力、やる気を親の食事で援護射撃

記憶力や集中力、頭の回転、やる気は、食べもので高めていくことができます。

受験勉強をがんばるのは子ども自身ですが、食事という強力な武器で援護射撃をしていけるのは、親御さんだけに与えられた特権です。

そこで大事になってくるのが、脳内ホルモンです。

受験勉強でより重要になってくるのは、セロトニン、メラトニン、ドーパミン、GABAという脳内ホルモンの働きです。その分泌量を増やすには、食事から材料となる栄養素をとっていくことが必要です。

脳内ホルモンの第一の材料はたんぱく質。そして、たんぱく質がアミノ酸に分解され、それぞれの脳内ホルモンに合成されていく際に、葉酸、ナイアシン、ビタミンB6、鉄、そしてマグネシウムという栄養素が必要になります。

ここでは、これらの脳内ホルモンを増やしつつ、脳細胞の健康によい食材を5つ、ランキング形式で紹介します。

なお、たんぱく質のとり方で、1つだけ頭に入れておいてほしいことがあります。

それは、「アミノ酸スコア」という考え方です。私たちが口から入れたたんぱく質は、小腸で20種類のアミノ酸に分解されます。このうち、体内で合成できず、食事から摂取する必要のある9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。

食品は、その種類によって必須アミノ酸の含有量が異なります。必須アミノ酸の働きは、9種類のなかでもっとも少ないアミノ酸のレベルに制限されてしまう、という性質があります。つまり、ほかのアミノ酸の含有量がずば抜けて多くても、1種類でも少ないものがあれば、余剰分は使われずに排出されることになります。

そこで、栄養学では「アミノ酸スコア」という数値を示しています。アミノ酸スコアが100の食べものは、理想的なアミノ酸バランスを持つたんぱく源であることを表します。

紹介する図表2の5つは、すべてアミノ酸スコアが100の食材です。