自分に力が100あっても、他者から70にしか見られなければ、70の評価にしかならない。しかし、能力が100あるのなら、100あるように見せたいもの。本来の実力をアピールできる報・連・相の秘訣とは何か。
簡潔な連絡か、じっくりと相談か
「一生懸命なのはわかるが、もっと簡潔に報告してくれないか」。上司からこんな苦言を呈されたことのある人は少なくないだろう。
報・連・相のうち、かなりの割合を占めるのが「話す」という行為だ。報告は単なる事例の羅列では意味がない。状況に応じて、言いたいことを論理的に整理して伝えることが大切だ。
ここでは、目的別に4つの論理的な話し方を紹介する。
まず、PREP法。Point(ポイント)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(ポイント)の順にまとめることで、話の要点を明確にする。最初に報告のポイントを伝え、次にその理由を述べる。わかりやすくするために具体例を挙げ、最後に念押しで再度ポイントを告げてまとめる。
例えば、
P「今日は社内の個人情報保護運動について報告します」
R「個人情報保護法の制定以来、個人情報の厳格な管理が求められています」
E「ところが、顧客名簿が会議室に置きっ放しになっているなど、先月だけでも個人情報の管理ミスが3件も発生しています。このままでは、外部への情報流出など重大な問題に発展しかねません」
P「そこで各部門長を通じて個人情報保護の徹底を図ってもらいたいと思います」
これなら、「細かい話はいいから結論を先に言え」と怒られることもない。チーム内会議や中間報告などで活躍する話し方だ。