目標達成を司る脳の部位が活性化

世間では「マニフェステーション」についてかなり誤解があるようなので、さらに話を進める前に、まずは定義をはっきりさせておこう。

わたしが考える「マニフェステーション」とは、自分の意図(自分の本来の目的、本当の願望)を明確にし、それを潜在意識に埋め込むということだ(潜在意識とは、自分が自覚していることの下に隠れている意識をさしている)。

意図が潜在意識に埋め込まれると、脳が「その意図は重要だ、価値がある」とみなしたり、その意図が自分のなかで大きな存在になったりする。その結果、目標達成をつかさどる脳の部位が活性化するのだ。

人間の手と脳
写真=iStock.com/metamorworks
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具体的には、その意図(どんな意図でもかまわない)が脳内で意識されると、目標に集中する脳の部位がつねに活性化された状態になる。

わたしたちのなかにある意図が、わたしたちの人生をつくっている。その内なる力を使って、脳内にある膨大なリソースを活用することができれば、外側の環境にただただ反応する状態から少しずつ脱することができ、自分のなかのもっとも深いところから生まれる意図の通りに生きることができるようになる。

大事なのは自分の可能性を信じること

実際、願望を実現する最初のステップは、外側の力が自分の問題を解決してくれるという考えから自分を切り離すことだ。豊かで、意義深く、目的意識のある人生を送りたいなら、自分の外側にある力にびる必要はまったくない。あなたはただ、あなたに幸せと成功をもたらす力は自分の精神のなかにあると信じるだけでいい。

あなたの精神が、理想の人生を手に入れるのをはばむ障害をつくりだしている。と同時に、あなたの精神は、理想の人生を実現する意図を生みだす源でもある。それが「本当の秘密」だ。

悪いことが起こるのは、宇宙のせいではない。それはあなた自身の精神がつくりだした現象だ。

わたしは神経科学者であり、数十年にわたって人間の脳を専門に研究してきた。そして医師としてはスピリチュアルな治療を実践し、ダライ・ラマやほかの精神的なリーダーたちと協力して、共感と思いやりの心を多くの人に教えてきた。それに加えて、そのすべての教えを、手痛い失敗を重ねながら学んできたひとりの人間でもある。

マニフェステーションとは、可能性を信じる姿勢を養うことだ。