「円安による買い負け」でオレンジジュース不足は長期化のおそれ

ブラジルのオレンジジュース輸出における過去最高益にもネット氏は笑みを見せることはない。近い将来の国際的な消費減少を懸念しているのだ。

「国際市場での高値はオレンジジュース商品の値上げとなり、一般消費者の負担になります。オレンジジュースは他の飲料で代替できるものです。値上げによる欧米でのオレンジジュース消費の減少は、国際的なコンサルタント会社が報告してところで、今後の動向には注視していく必要があります」

農業情報番組「AgroMais」で、世界的なオレンジ消費減を案じるイビアパバ・ネット氏
©AgroMais
農業情報番組「AgroMais」で、世界的なオレンジ消費減を案じるイビアパバ・ネット氏

オレンジジュースは国際的に求めにくくなっているのが現状だ。

今年5月に帝国データバンクが行った価格改定動向調査によると、昨今様々な食品の値上げは円安が要因となっている。

オレンジジュースについて言えば、減産のなかでもブラジルの対米、対中輸出が増えていることと、長期にわたる経済停滞と通貨の価値低下が見られる日本の現状を踏まえると、日本の「買い負け」は今だけの問題で終わらなさそうだ。

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